Olympus PEN F mount
F.Zuiko Auto-S 38mmF1.8
G.Zuiko Auto-S 40mmF1.4
似て非なるツインシスターズ

ここ数年、ペンFマウントレンズは品薄状態がつづいている。オリンパスが同社初のマイクロフォーサーズ機「PEN E-P1」を発表する際、ディスプレイ用に中古市場のペンFマウントレンズを買い漁ったという。あの噂は本当なのか。然もありなんと思えてしまうほど、相も変わらず品薄だ。

ペンFマウントレンズは、38mmF1.8、40mmF1.4、42mmF1.2という3本の標準レンズがある。ここではそのうちの2本をピックアップしてみた。40mmF1.4はハイグレードレンズ、38mmF1.8はスタンダードレンズという位置づけになる。擬人化すると、40mmF1.4がお姉さん、38mmF1.8が妹というわけだ。

ただこの姉妹、ステロタイプな姉妹関係とちょっと異なっている。通常はお姉さんがしっかりしていて、妹はあどけなかったり頼りない感じだ。ところがこの2本のレンズは、関係が逆転している。姉がのんびり屋で、妹がしっかり者なのだ。

F.Zuiko Auto-S 38mmF1.8(右) G.Zuiko Auto-S 40mmF1.4(左)
ペンFは1963年に登場したハーフサイズのレンズ交換式カメラだ。リリース当初からカメラシステムが完備され、大きな話題となった。ハーフサイズフィルムはAPS-Cセンサーとほぼ同サイズなので、NEXやX-Pro1など、APS-C機に付けるとレンズ本来の画角で撮影できる。

一般にF1.4の標準レンズは、繊細なタッチを得意とする。線が細く、絞るほどに研ぎ澄まされていく感じのレンズが多い。ヤシカ/コンタックスマウントのプラナー T* 50mmF1.4が好例といえるだろう。ところがG.ズイコー40mmF1.4は、まるでF1.2クラスのような甘い描写なのだ。開放はにじみが多く、絞り込んでもさほど硬くならない。マイルドなコントラストとノスタルジックな発色も相まって、癒やし系のおだやかな描写だ。F1.4クラスはどこかスリリングなテイストが潜んでいるものだが、G.ズイコー40mmF1.4はほのぼのとしたマイペースな雰囲気が持ち味といえる。

一方、F.ズイコー38mmF1.8は、開放からシャープで安定感がある。とりたてて個性を感じさせる描写ではないものの、どんなシーンでも任せられるしっかり者のレンズだ。「オリンパスは暗いレンズがおいしい」という話をたびたび耳にするが、ペンFの標準レンズもその逸話があてはまるのかもしれない。

G.ズイコー40mmF1.4とF.ズイコー38mmF1.8、カノジョたちは双子の姉妹という気がする。G.ズイコー40mmF1.4は「先に出てきたからお姉ちゃんやってるけど、別に妹でもよかったよ?」とでも言いたげだし、F.ズイコー38mmF1.8は「お姉ちゃんナンだからもっとしっかりしてよ!」とシャープな描写で主張する。デザインのよく似たレンズだが、似て非なるツインシスターズだ。

F.Zuiko Auto-S 38mmF1.8
G.Zuiko Auto-S 40mmF1.4
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F.Zuiko Auto-S 38mmF1.8
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F.Zuiko Auto-S 38mmF1.8
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G.Zuiko Auto-S 40mmF1.4
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G.Zuiko Auto-S 40mmF1.4
G.Zuiko Auto-S 40mmF1.4